ソーラーパネルシステムはどうやって動くのか？
太陽は、地球上でもっとも普遍的かつ豊富なエネルギー源です。地球の表面にとどくのは平均でわずか47％ですが、それでも世界の現在のエネルギー需要の1万倍にもなります。
さらに、地球全体が一年中太陽光を受けているにもかかわらず、その放射量は場所によって大きく異なります。この太陽の電磁放射を利用し、エネルギーに変換するのが、太陽電池や集光鏡などのソーラーテクノロジーです。
ソーラーパネルは、ビルや道路に設置され、宇宙船の動力源にもなっているほど身近な存在です。
ではソーラーパネルはどうやって電気を作るのか？
太陽は、その成り立ちからすると、原子力発電所のようなものです。太陽は、地球と太陽の間の1億5,000万kmを8分50秒で通過するエネルギーの塊である「光子」を放射しています。この光子が1時間地球に降り注ぐことで、世界の推定のエネルギー需要の約1年分をまかなうことができます。
ソーラーパネルは、この光子を吸収し電気に変換します。現在、アメリカのエネルギー消費量に占める太陽光発電の割合は0.5％未満です。しかし、太陽光発電の技術が向上し、コストが下がるにつれて、太陽の豊富なエネルギーをもっと取り込める可能性は高まって行くでしょう。
ソーラーパネルのはたらきのすべて
- 太陽光がソーラーシステムのパネルに当たると、太陽電池が光子を吸収し、電流を流しはじめます。ソーラーパネルに当たった光子は、パネルの原子の軌道から電子をたたき出します。
- ソーラーパネルのプラス側とマイナス側には導電体が取り付けられており、電気回路を形成しています。電子はソーラーパネルのセルを通過して、直流（DC）の電気に変換されます。複数のソーラーパネルを組み合わせると、ソーラーアレイ（太陽光発電アレイ）となります。ソーラーアレイの枚数が多ければ多いほど、より多くの直流電気を作ることができます。
- しかし、家電製品に電力を供給するためには、DCを交流（AC）に変換する必要があります。そこで、ソーラーパネルがDC電力をインバータへと導き、インバータがAC電力に変換します。インバータはまた、DCとAC両方の回路の電圧と電流、発電されたエネルギー、および接地事故からの保護などを行い、ソーラーシステムに関する数値情報を提供します。
- 最終的にそのAC電力が家庭に配電され、家電製品に電力を供給する準備ができて、デバイスなどを充電します。
図1：太陽光発電に使われる装置
ソーラーパネルの仕様
ソーラーパネルは、太陽電池セルと呼ばれる多数の小型モジュールで構成されています。このセルは、2層の半導体材料で構成されており太陽光をエネルギーに変換します。そのため、ソーラーパネルは多数のセルが連結された構造になっています。太陽電池に使用される最も一般的な半導体材料はシリコンです。
太陽電池がエネルギーを生み出すためには、電場を作り出す必要があります。プラスとマイナスの層がパネルを形成しており、それらが協力して電池のように電場を発生させます。
この電子を実用的な電気に変換するのが、その後の太陽電池のいくつかの部品群です。EEREによると、電子は電池表面の導電性金属板に集められ、電線に送られます。ソーラーパネルが電子をいったん電気に変換すれば、他の電源と同じように使うことができます。
最後に考えること
太陽エネルギーの研究開発は、急速に拡大し改善がすすんでいます。太陽電池は長年の研究により、毎年のように軽量化やフレキシブル化（柔軟化）がすすみ、当初あったもとの型からは大きく進歩しています。太陽電池は、インフラ、航空宇宙技術、身に着けられるウェアラブル装置などに応用され、ますます用途がひろがっています。
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