ソーラーチャージコントローラーのえらび方?
図1:ソーラーチャージコントローラーはソーラーパネルとバッテリーをつなぐ
ソーラーチャージコントローラーはソーラーチャージレギュレーターともいわれ、ソーラーパネルとバッテリー(蓄電池)の間に設置します。そのため、一つはソーラーパネル、もう一つはバッテリーに対応できる特性をもたなければなりません。これが、コントローラーの選択をとても複雑にしている原因です。ここでは、ピッタリな選択をするためのガイドとヒントをご紹介します。
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チャージコントローラーって何をしている?
チャージコントローラーを使うと、エネルギー生産源(ソーラーパネル、風力発電機、水力発電機)とバッテリーの間をつなぐことができます。その役割は、充電量が多すぎたり少なすぎたりしないようにバッテリーを保護することや、フィードバック(帰還)から発電機を保護することです。モデルによっては、チャージコントローラーは発電機の電圧をバッテリーバンクに適した電圧に変換することもできます。
チャージコントローラーは、バッテリーが満タンになると充電を停止し、発電した余分なエネルギーを熱に変換して排出します。モデルによっては、バッテリーバンクの充電状態を分析して、必要に応じて負荷との接続を早めに切り離し、少なくとも週に一度はバッテリーを100%まで充電することも可能です。
この装置により、太陽光発電機とバッテリーバンクを保護しながら、太陽光発電をより効果的に活用することができます。
風力発電機や水力発電機では、たいてい推奨のチャージコントローラーがあり、これで問題なく動作します。ソーラーパネルの場合、その選択はよりむずかしくなってきます。
MPPT/PWMチャージコントローラーとは?
PWMチャージコントローラーは、MPPTチャージコントローラーにくらべて制約が多いのが特徴です。PWMチャージコントローラーは、価格が安いというメリットはありますが、12Vなら36セルのパネル1枚、24Vなら72セルのパネル1枚(または12Vパネル2枚の直列)専用で、比較的低出力なものにしか使えません。また、12Vのバッテリーには12Vのソーラーパネルが、24Vのバッテリーには24Vのソーラーパネルが必要になります。
MPPTチャージコントローラーは、もっと使いやすいのが特徴です。ソーラーパネルの累積した回路電圧(Voc)と短絡電流(Isc)に応じて、多数のソーラーパネルを並列または直列で接続することができます。先進技術によってソーラーパークの容量を最大限に活用し、より高い収益をもたらします。そのためMPPTは、より高い電圧のソーラーパネルでバッテリーを充電することを可能にします。
BougeRVの見解:
BougeRVは、より効率的で用途の多いMPPTチャージコントローラーをおすすめします。PWMは効率面で劣っており、特定の設備にしか適していません。
ソーラーチャージコントローラーをえらぶ方法?
ソーラーパネルコントローラーをえらぶということは、すでにソーラーパネルを持っているか、どのソーラーパネルを購入したいかがわかっている段階だと思います。その次は、最適なチャージコントローラーを選択しなければなりません。すでにバッテリーをお持ちで、ソーラーシステムをそれに適合させたい場合は、バッテリーのフリートに応じてチャージコントローラーを選択する方法についてのガイドとアドバイスがより適切でしょう。
ソーラーパネル1枚を設置する場合
ソーラーパネル1枚でチャージコントローラーをえらぶのは非常に簡単です。考慮すべきデータは、回路電圧(Voc)と短絡電流(Isc)の2つです。 この情報は、製品シート、マニュアル、ソーラーパネル本体に記載されています。回路電圧(Voc)と短絡電流(Isc)は、チャージコントローラーが許容する最大値より10%低くすることが必須です。
複数のソーラーパネルを設置する場合
複数のソーラーパネルがある場合、チャージコントローラーの選択は少し複雑になります。考慮すべきデータは同じく回路電圧(Voc)と短絡電流(Isc)で、これらは必ず製品シート、マニュアル、ソーラーパネル本体に記載されています。ただし、これらのデータは、ソーラーパネルの接続や枚数によって変わってきます。
電気経路には、3種類の接続方法があります:
- 並列接続:アンペア(A)が加算される
- 直列接続:電圧(V)が加算される
- ハイブリッド接続:ソーラーパネルとは直列接続、他とは並列接続される
したがって、回路電圧(Voc)は、直列接続とハイブリッド接続に影響を与えることになります。短絡電流(Isc)は、並列接続とハイブリッド接続に影響を与えます。
回路電圧(Voc)
ご自分のソーラーシステムの回路電圧は、ソーラーチャージコントローラーが受け入れる電圧より10%必ず低くしなければなりません。並列接続の場合は、パネルの枚数に影響されず、大半のMPPTチャージコントローラーで受容できます。一方、直列接続の場合は、各ソーラーパネルの回路電圧(Voc)を加算し、回路電圧の和がコントローラーで許容できるかどうかを確認する必要があります。そうでない場合は、ソーラーパネルからの回路電圧を受け入れることができる、より大きなチャージコントローラーを選択する必要があります。
例えば、Voc回路電圧19Vの12Vソーラーパネルが6枚直列に接続されている場合:
ここで、チャージコントローラはー100/15となっています。これは、ソーラーパネルの最大電圧として100Vを許容することを意味します。6枚のパネルの累積の回路電圧(Voc)は114Vになります。そうすると、コントローラーにとっては過大な電圧であり、適していないことになります。そこで、より高い電圧Vocに対応し、少なくとも10%の安全マージンを確保するために、130Vのチャージコントローラーにするか、接続を変更する必要があります。
同じように6枚のソーラーパネルを、今度は並列に接続してみると:
このとき、6枚のパネルの累積回路電圧は19Vになります。これは、コントローラーが許容する最大電圧100Vを大きく下回っています。このコントローラーは、回路電圧Vocのレベルでは、このソーラーパネルに十分対応しています。 ただし、短絡電流Iscが大きすぎないかどうかを見る必要があります。
短絡電流(Isc)
ソーラーシステムの短絡電流は、チャージコントローラーが許容する電流より10%低くなければなりません。直列に接続する場合は、パネルの枚数に影響されず、大半のMPPTコントローラーで許容できます。一方、並列接続の場合は、各ソーラーパネルの短絡電流(Isc)を加算し、その和がコントローラーが許容できるかどうかを確認する必要があります。許容できない場合は、ソーラーパークからの短絡電流をより多く許容できるチャージコントローラーを選択する必要があります。
例えば、短絡電流Iscが6Aの12Vソーラーパネルが6枚直列に接続されている場合:
この製品シートを見ると、この100/15チャージコントローラーは、ソーラーパークからのIsc電流を最大15Aまで許容できることがわかります。モデルによっては、これはコントローラーに直接記載されていることがあります。このとき、6枚のパネルの累積の短絡電流は36Aになります。そのため、コントローラーには負担が大きく、適していないことになります。そこで、より大きな短絡電流を許容でき、少なくとも10%の安全マージンを確保するために40Aのチャージコントローラーをえらぶか、ソーラーパネルの接続を変更する必要があります。
同じように6枚のソーラーパネルを、今度は直列に接続してみると:
このとき、6枚のソーラーパネルの累積短絡電流は6Aです。これは、このコントローラーが許容する最大電流の15Aを大きく下回っています。なので、このコントローラーは、短絡電流Iscのレベルでは、このソーラーパネルに適していることになります。ただし、先に見てきたように、コントローラーは回路電圧(Voc)のレベルには適合していません。
まとめると、この例では、並列接続の場合、チャージコントローラーは、少なくとも12Vの電圧Vocと40Aの許容する必要があります。直列接続の場合、選択すべきコントローラーは、少なくとも130VのVoc電圧と7AのIsc電流をサポートしているチャージコントローラーになります。
注:ソーラーシステムの容量を最大限に活用するためには、発電した電気を蓄えることができる十分な大きさのバッテリーが必要です。ソーラーパネルとチャージコントローラーをえらんだら、バッテリーが適切かどうかを確認する必要があります。そのためには、バッテリーの電圧がチャージコントローラーの充電電圧に対応していることが必要です。一方、充電器の場合、コントローラーの充電電流は、バッテリーの容量(Ah)の10%から20%の間でなければなりません。リチウム電池の場合、この数字は30%まで上がることがあります。