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これだけ知っておきたい薄膜ソーラーパネル

新しい使い方の可能性をひらく薄膜ソーラーパネル

どデカい従来のシリコンソーラーパネルは、多くの人が知っていて、もしかしたら使っていらっしゃるかもしれませんが・・・。実は、薄膜ソーラーパネルというこれからの発展が期待できるスゴイ技術も出てきています。薄膜ソーラーパネルは、軽量で使い勝手がよく、光の弱いところでも十分に機能するという、硬くてデカいリジッドソーラーパネルの欠点を補って余りある特徴を持っています。

薄膜ソーラーパネルは、フレキシブルソーラーパネルとも呼ばれ、光を吸収する薄膜材料を1層以上重ねて発電させます。それで?って思いますか・・・。なんだか硬いソリッドパネルより頼りない感じに聞こえるかもしれませんが、実は、思ってるより信頼性がかなり高く、性能もよく、光が少ない状況でも安定した出力が得られるんですよ。

新しい使い方の可能性をひらく薄膜ソーラーパネル

図1:新しい使い方の可能性をひらく薄膜ソーラーパネル

 

薄膜ソーラーパネルって何?

薄膜ソーラーパネルは、従来の単結晶や多結晶のソーラーパネルと同じで、光エネルギーを光起電力効果によって電気に変換します。ただ、従来のソーラーパネルとはちがって、とっても軽量で設置の自由度が高いのが特徴となっています。

薄膜ソーラーパネルの表面は、光を吸収する膜が多数組み合わさってできており、一般的なシリコンパネルの約1/300〜1/500の薄さであることが際立った特徴です。

薄膜ソーラーパネルのそれぞれのセルは、主に光起電材料、導電性シート、保護層の3つの主要な構成要素からできていて、現在市販されている中でももっとも軽いパネルといっても大げさではありません。スリムなデザインに加えて、薄膜ソーラーパネルは耐久性にも優れていることについても、これから紹介していきますね。

薄膜ソーラーパネルの種類

薄膜ソーラーパネルには、光起電材料、導電性シート、保護層が含まれています。ここでは、薄膜ソーラーパネルの代表的な4種を詳しく見ていきましょう。

太陽光発電パネルは、結晶シリコンとアモルファスシリコンに分けることができますが、薄膜パネルはアモルファスシリコンの一択です。テルル化カドミウム(CdTe)、セレン化銅インジウムガリウム(CIGS)、アモルファスシリコン(a-Si)、ヒ化ガリウム(GaAs)が、屋外用途として一般的に使われている主な薄膜技術です。これらの材料についてひとつずつ説明していきます。

  1. テルル化カドミウム(CdTe)

CdTeはシリコンに次いで一般的な太陽電池材料で、低コストの製造プロセスでCdTeセルを製造することができます。そのため、コストパフォーマンスの高い材料として注目されていますが、それでもシリコンに比べると効率は劣ります。

CdTe太陽電池は、p型CdTe層とn型CdS層(マグネシウムドープ酸化亜鉛(MZO)からでも可能)を組み合わせた、ヘテロpn接合を含む吸収層を用いて製造されます。基板への成膜には、気相輸送蒸着法または近接昇華法が用いられています。

CdTe薄膜太陽電池の構成 - 出典:SOLAR ENERGY TECHNOLOGIES OFFICE

図2:CdTe薄膜太陽電池の構成 - 出典SOLAR ENERGY TECHNOLOGIES OFFICE

 

  1. セレン化銅インジウムガリウム(CIGS)

CIGSは、さまざまなプロセスを経て製造され、いろいろな形態で実装される汎用性に富んだ材料です。また、CIGSは、高効率な商業向けの大型太陽電池モジュールの次世代のホープとして、魅力度は増してきています。一部の企業では、CIGSを商業用に使用しその効果を実証しています。BougeRVでは、CIGSソーラーパネルをリリースしていて、CIGS薄膜パネルをよりイージーに取り付けて、よりハッピーに使いたいというみなさんの期待に応えています。

CIGSモジュールは、一般的な用途でも大人気!・・・というわけではなく、低温耐性や宇宙空間の低照度下での性能に優れていることから、主に宇宙用途で使用されてきました。コストは他の技術に比べてやや高く、現在の価格は0.60ドル/W強くらいですが、メーカー間の競争によるパネルのコストダウンは今後期待してよいでしょう。

CIGS薄膜ソーラーパネルは、CdTeパネルほど市場には普及していませんが、CIGS技術はすでにPV(太陽光発電)市場の2.0%のシェアを占めています。薄膜系太陽電池全体のマーケットシェアが10%ていどであることを考えると、薄膜系太陽電池の技術は、それでもかなり普及しているといえます。

セレン化銅インジウムガリウム(CIGS)薄膜太陽電池セルの構成 - 出典:SOLAR ENERGY TECHNOLOGIES OFFICE

図3:セレン化銅インジウムガリウム(CIGS)薄膜太陽電池セルの構成 - 出典:SOLAR ENERGY TECHNOLOGIES OFFICE

 

  1. アモルファスシリコン(a-Si)

アモルファスシリコン(a-Si)は、シリコンの同素体の一種で、これまでの薄膜技術の中では完璧であるとさえいわれています。薄膜シリコンは、従来のウエハー(またはブロック)結晶シリコンに置き換わる技術ともいわれています。a-Siは豊富にあって毒性のない材料であるため、太陽電池の材料としても魅力的です。また、加工温度が低く、シリコンをほとんど必要としないフレキシブルで安価な基板の大量生産が可能となります。

アモルファスシリコン(a-Si)の製造には高価な材料をたくさん使うわけではないのですが、このパネル用の導電ガラスが高価であることや工程に時間がかかることから、パネルの総コストが0.69ドル/Wと、他と比べて高価に設定されています。現在、この技術はPVモジュール市場の2.0%を占めています。

アモルファスシリコン(a-Si)セルの構造の模式図 - 出典:Inorganic photovoltaic cells: Operating principles, technologies, and efficiencies(Karzazi, Yら)

図4:アモルファスシリコン(a-Si)セルの構造の模式図 - 出典Inorganic photovoltaic cells: Operating principles, technologies, and efficienciesKarzazi, Yら)

 

  1. ヒ化ガリウム(GaAs)

III-V族ダイレクトバンドギャップ半導体であるヒ化ガリウム(GaAs)は、単結晶薄膜太陽電池にとてもよく使われる材料です。GaAs太陽電池は、他より秀でた熱性能と高効率性により、最高性能の薄膜太陽電池の1つに数えられています。2019年現在、単結晶GaAsセルの太陽電池効率は29.1%と、すべての単接合型太陽電池の中で最高を誇っています。

GaAs太陽電池は、階層型のバッファ層からなるIII-V族化合物多接合太陽電池で、最大39.2%の高効率を達成していますが、製造時間、材料コスト、材料の手に入りにくさなどから、地上での利用にはあまり適していないとされています。GaAs薄膜太陽電池は、過去最高の29.1%の効率と評価されています。

このIII-V族化合物薄膜太陽電池のコストは、70ドル/Wから170ドル/Wですが、NREL(国立再生可能エネルギー研究所)によれば、将来的には0.50ドル/Wまで価格を下げられる可能性があるとのことです。III-V族化合物薄膜太陽電池は、このように高価で実験的な技術であるため、大量生産はされておらず、主に宇宙用として使われておりシェアはもっとも低くなっています。

GaAs SJ太陽電池セルの模式図 - 出典:Single-material zinc sulfide bi-layer antireflection coatings for GaAs solar cells(Woo, Jら)

図5:GaAs SJ太陽電池セルの模式図 - 出典:Single-material zinc sulfide bi-layer antireflection coatings for GaAs solar cells(Woo, Jら)

 

薄膜ソーラーパネルの特徴

柔らかフレキシブルでとっても軽い薄膜太陽電池パネルというものもあります。

このパネルは、従来のシリコン系パネルに比べ、設置が簡単で手間がかからないのがすごいところです。

シリコンの含有量が低いため、従来のソーラーパネルに比べて製造過程でのムダな排出物もとても少なく環境にもやさしいです。

このソーラーパネルの理想的な使い方は、たとえば、RV車やヨットなど、ちょっと普通では付けないような平らではない場所に設置する場合です。こういった面には、通常の硬いソリッドパネルは設置ができないので、薄膜ソーラーパネルがとても歓迎されます。

つまり、薄膜ソーラーパネルは軽くて設置が簡単なため、RV車やヨットなどの平らでない場所にとてもフィットするのです。

薄膜太陽電池セルはどうやってつくられる?

薄膜太陽電池セルは大きな発展の可能性を秘めています。薄膜ソーラーパネルは、主に3つの部品で構成されています:

  1. 光起電材料:CdTe、a-Si、CIGSなど、太陽光をエネルギーに変換する役割を担う、メインの半導体材料のことです。
  2. 導電性シート:電気の損失を防ぎ、導電性を高めるために、アルミニウムなどの導電性材料の層が必要です。

 

  1. 保護カバー:耐久性を高め、風雨から太陽電池モジュールを保護してパネルの寿命を延ばすために、システムの上部に高品質なガラスやプラスチックの薄い層を置きます。

薄膜ソーラーパネルはどこで使うとよい?

薄膜ソーラーパネルは、設置面積を広くとる必要があるため、屋根が広く開放的な施設や商業施設に設置するとよいでしょう。重いリジッドソーラーパネルに耐えられない屋根に、薄膜ソーラーパネルの設置を考えてみるとよいでしょう。

また、森林地帯のようなアウトドアでも利用できます。薄膜太陽電池は耐久性にすぐれていて、もしパネルが貫通したり破損したりしても動作するので、RV車で森林地帯を駆け抜けるときでも安心です。

とくに、オフグリッド生活を始めるとしたら、RV車やヨットの幌に取り付けて、扇風機やWi-Fiモデムなどの小型機器に電力を供給することができます。

薄型ソーラーパネルの一般的な使用用途は以下のようになります:

RV:

 

ボート:

 

 

Hero Camper

ポップアップキャンピングトレーラー

キャビンクルーザー

ハイパフォーマンスボート

セイルボート

ティアドロップ

ハイカートレーラー

センターコンソール

モーターヨット/パワークルーザー

スポーツフィッシング用ヨット

 

薄膜ソーラーパネルのメリット

結晶シリコン技術を活用することによって、私たちの生活にメリットがもたらされています。薄膜技術はまだそれに比べると新しい技術ですが、効率性と信頼性を維持しつつ、コストが削減できるすばらしい可能性を秘めています。結晶シリコンと薄膜について、どっちをどのように判断したらよいのでしょうか?

薄膜ソーラーパネルは、まず柔軟性があります。RV車やヨットの表面のような平らでない場所にも設置できるほど、薄膜太陽電池は柔軟性が他を圧倒しています。それは、結晶シリコンソーラーパネルではできないことです。

そして、薄膜ソーラーパネルは、取り扱いや設置がラクです。くり返しますが、柔軟性が高く、いろいろな表面に設置しやすいのです。薄膜パネルを設置するための穴を開ける必要はほとんどなく、裏面の接着面をはがして必要な場所に設置するだけです。

また、結晶シリコンに比べて、外からの衝撃で破損しにくいという特徴もあります。たとえば、結晶シリコンのソーラーパネルでは、一部の部品が破損すると、ソーラーパネル全体の効率が大きく低下してしまいます。しかし、薄膜は外からの影響を受けにくい特徴があります。弱い光の条件下でもしっかり働いてくれるのもメリットです。

薄膜ソーラーパネルの設置方法について

従来の単結晶や多結晶のソーラーパネルを設置したことがある人なら、薄膜ソーラーパネルの設置はラクだと感じるはずです。主な違いは、薄膜パネルは軽量素材でできていることと、通常のソーラーパネルのように構造物で支える必要がないことにあります。

BougeRVでは現在、他よりもシンプルに設置できる2種類の薄膜ソーラーパネルを販売しています。

一つは、裏面に接着剤があらかじめ付けられていて、手間のかかる取付金具やドリルでの穴あけはいらず、平らに寝かせて設置してからインバータに接続するだけで使い始めることができます。もうひとつは、固定ドリル式で、この方式では薄膜ソーラーパネルがはずれてしまわないか心配することなく、どんなポジションでも固定することができます。

BougeRVチームは、それでもソーラーパネルの設置はプロに任せることもおススメします。専門的なことは専門家に任せた方がやっぱり効率がいいですからね。

結論

軽くてフレキシブルなソーラーパネルをお探しなら、薄膜ソーラーパネルはファーストチョイスになってくれます。薄膜ソーラーパネルは、フレキシブル・ポータブル・ソーラーパネルテクノロジーの未来について、ワクワクする展望をひらいてくれています。薄膜セルには大いなる可能性があり、RV車やボートのオーナ―の方には、十分な柔軟性と軽量性を持つ薄膜ソーラーパネルを心からおすすめします。

どのパネルがあなたのソーラープロジェクトにピッタリか分からない場合は、BougeRVにコンサルティングを依頼することもおすすめします。どのソーラーパネルを買えばいいのか、いくらくらいかかるのかがすぐに明確になると思います。

よくある質問

薄膜ソーラーパネルの構造は?

パネルはそれぞれ3つの主要な部品から構成されています:

  1. 光起電材料
  2. 導電性シート
  3. 保護層

薄膜ソーラーパネルが電気を生み出すしくみは?

薄膜ソーラーパネルを構成しているのは、組み合わされた薄膜太陽電池セルです。薄膜太陽電池セルは、光子を吸収する材料を何層にも重ねて作られています。このセルからできたソーラーパネルが、光起電力効果を利用して太陽エネルギーを電気エネルギーに変換するのです。

薄膜ソーラーパネルの寿命は?

3種類のソーラーパネルのうち、薄膜電池の寿命はいちばん短く、約10~20年です。薄膜パネルは、寿命が短い一方で、もっとも早く投資に対して回収ができるのが特徴です。つまり、電気代が大幅に節約でき、8年以内に元が取れるシステムになっています。

なぜシリコン太陽電池よりも薄膜太陽電池が人気なの?

薄膜アモルファスシリコン太陽電池セルは、シリコンの使用量を最小限に抑えつつ、合理的で大量生産に向いた製造技術で作られています。そのため、薄膜アモルファスシリコン太陽電池は、結晶シリコン太陽電池よりも安価であることが多いからです。

薄膜ソーラーパネルはどこで買える?

BougeRVはソーラーエネルギーに専心しているメーカーです。薄膜ソーラーパネルは、AmazonやBougeRVの公式サイトで購入することができます。


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薄膜系太陽電池とは?